ハリーポッターの映画を全作観た。感想と批評。
ゴールデンウィークにも数学の勉強をしなくてはならないという後ろめたさはあったが、結局のところあまり気にせずのんびりと過ごすことになった。
そしてその”のんびり”の中には、ハリーポッターの映画が含まれている。
ふとしたきっかけで全話見ることになったのだ。
英語の音声で日本語字幕として見たのなら、まだ少しは英語の勉強をしたのだということができただろう。だが、今回は日本語吹き替え版で見た。
日本語版の声の方が聞き覚えがあり、物語にスッと入り込んでいけたからだ。
やはり、金曜ロードショーか何かで何作か見たことはあり、ほとんど内容は覚えていないものの、どこか見たことがあるようなシーンが多くあった。
思えばそういう状況が、余計に謎かけのような楽しさ要素を増長させたのだと思う。
この記事は完全にネタバレを含む。
いつか観る予定がある人は読まない方がいいかもしれない。
観なくても今後の人生には別に大した影響はないだろうし、ハリーポッターについて今から没頭するよりも数学について没頭した方が、将来的には良い結果を生むのではないかと個人的には思う。
ただ、リベラルアーツとしてのハリーポッターと考えるならば、一度は全作観てもいいとは思う。
ちなみに、僕は今、次は英語版で本を読みたいと考えるくらいにはハマっている。
早速だが、感想に入っていきたい。
以下の七つのトピックについての感想がある。
- 魔法の設定がよくわからないこと
- シリウスブラックが仲間だったこと
- ドビーがいい奴だったこと
- スネイプ先生の行動
- ハリーポッターのお父さん
- ネビルが英雄になったこと
- ハリーポッターはヴォルデモートの分霊箱だったこと
これらは、特に僕が驚いたシーンや違和感を持ったところである。
魔法の設定がよくわからないこと
今回、ハリーポッターを観始める前、僕が知っていた魔法は一つ「ウィンガーディアンレビオーサ」だけであった。
観終わった頃には、「エクスペクトパトローナム」とか「アブラカタブラ」(死の魔法。僕はこう聞こえたので、こう呼ぶことにする。)とか色々知ることになったが、結局何が魔法使いとしての実力なのかがわかりにくかった。
語彙を覚えるだけでその魔法を使うことができるわけではなさそうだし、どういう基準で魔法を使用することができるのかがわかりにくい。
まあ、そういうことの説明はあえて抜きにすることで、わかりやすい話になるのかもしれないが、なんでもありの状況になってしまうような気もする。
それに、ハリーポッターは「選ばれし者」なんて言って、持ち上げられているわけだが、ハリーの何が強いのかがわからない。
ハリーが必殺技とかハリーポッター第二形態とか何かしらを持っていたら、ハリーに一縷の期待を託すこともできるのだが、ハリーが弱すぎる。
人さらいとか言う雑魚キャラにもすぐに捕まるし、よくこんな主人公でヴォルデモートに勝てたなという感じがする。
シリウスブラックが仲間だったこと
シリウスブラックはアズカバンの刑務所を脱獄した極悪犯として指名手配されるという形で登場した。
しかし、実はシリウスブラックはいい人だったというオチは想定外だった。
僕は勝手にシリウスブラックがルーピンに化けているのだと予想していたから、シリウスブラックとルーピンが同時に登場したのには驚いた。
悪者と思われていたシリウスブラックとルーピンが、実はハリーポッターの味方で、ロンのネズミが実はピーターペテグリューという敵だったっていう展開は予想外で非常に面白かった。
シリウスブラックは最終的に変なおばさんに「アブラカタブラ」されてナムアミダブツって感じになるのだが、いやいや「アブラカタブラ」強すぎアンド虚しすぎでしょって感じがした。
まあシリウスブラックはいつか死ぬいつか死ぬと思いながら観てたけど。
ドビーがいい奴だったこと
ドビーは結構序盤から出てきて、ハリーポッターに意地悪をするうざキャラやった。
でもドラコマルフォイの父、ルシウスマルフォイからドビーを解放してあげてから、なんかハリーポッターとドビーの友情が生まれたらしく、「ドビーめはハリーポッターを助けにきたのです」とか言って、ハリーポッターの窮地を救いに来たシーンはすごく良かった。
ドビーも変なおばさんに殺されることとなった。残念。
ちなみに変なおばさんはロンのお母さんに粉々にされることとなった。
スネイプ先生の行動
「ハリーポッターと謎のプリンス」ではスネイプは自分自身が謎のプリンスであることをハリーポッターに明かす。そのシーンもすごく良かった。
謎のプリンスはハリーポッターに色んな魔法を本越しに教えていたのだが、それが実はスネイプやったのかと驚いた。
スネイプはヴォルデモート側の人間かダンブルドア側の人間なのかどちらかわからないような描き方がされていたが、実際はダンブルドア側の人間だった。
スネイプはハリーポッターの母親のリリーのことがずっと好きで、だからハリーをずっと守ろうとしていた、ということだった。
名探偵コナンの黒の組織でもそうやけど、スパイとして裏切り者がいっぱいいて、その中での二重スパイってすごくかっこいいなって感じがする。
スネイプ先生の場合は加えて、あの喋り方とか、性格がかっこいいんよなーと思う。
ポッターのお父さん
スネイプかっこいい!とか言ってたら、ハリーポッターのお父さんとかすごいクズ野郎みたいに見えるんやけども、真相はどうかわからん。
というのも、なんかジェームズポッターが悪者みたいな描写が多々あったけど、確かあれは全部スネイプ先生の記憶越しに見た景色であって、スネイプフィルター通して見たジェームズポッターはそりゃ悪者に見えたやろうなあっていうこと。
まあでも実際にジェームズポッターはスネイプに意地悪をしていた可能性はあって、ハリーポッターがよく「父さんをそんな風に言うな!」とか言うてたのに、実際は父さんめっちゃスネイプいじめてたし、スネイプがジェームズポッターを悪く言う気持ちがわかるのではないかという感じだ。
ネビルが英雄になったこと
そういえば、ドジキャラのネビルが大人になって、結構イケメンになってるやんって思ってたら、なんか、グリフィンドールの剣でヴォルデモートの蛇倒すし、いつの間にかヒーローみたいになってたのは面白かった。
しかも、ヴォルデモートとの戦争中に、「ルーナに気持ちを伝えに行くんだ!」とか言ってたし、何してんねんって思ってた。
個人的には、ジェミーかジャミーか忘れたけど、そんなロンの妹よりも、ルーナの方が可愛らしいし、ハリーポッターがルーナといい感じになるんちゃうかなあって思ってたんやけど。
結局ハリーはジェミーかジョニーか忘れたけど、ロンの妹と結婚していた。
ハリーポッターはヴォルデモートの分霊箱だったこと
文体に関西弁が混ざって来て、統一感がなくなって来たところではあるが、ハリーポッターの最大のオチの登場だ。
これはすごい良かった。
ヴォルデモートは命を7つの箱に分割したが、その内の一つがハリーポッターだったのである。
ヴォルデモートを倒すためにはハリーが死ななければならないというシーンは感動した。
そしてうまくできたものだと思ったが、結局ハリーは死の秘宝の一つの蘇りの石を使って生き返った。
その時、僕は少し興醒めした。
ハリーがあのままヴォルデモートを倒すために自分の命を捧げていれば美しかったのに、と思った。
ダンブルドアだって、「ハリーは死なねばならんのじゃ。」ってスネイプに言っていたし、結局生き残るのはどこか裏切られたような気がしたのだ。
最後に
以上で大体の感想は終わり。
統一感もないし、説明不足のところもあると思うけど、そこはまあ目を瞑ろう。
今はまだ余韻に浸って、スネイプの話し方で喋ったりもしている。
ヴォルデモートの顔面を思い出して怖くなったりもしている。
結構いい映画やったよ。
おしまい。
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