手で数えられる数の最大値(続編)実は9215までいける?36863まで?

手で数えられる数の最大値(続編)実は9215までいける?36863まで?
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先日、「両手で最大4095まで数えることが出来るという話」という記事を公開し、沢山の人に読んでいただきました。
公開した後に、いくつかの提案や指摘がありました。
また、僕自身も気付いたことがありました。

それらを追記で書こうと思ったのですが、あまりにも文字数が多くなりすぎたので、続編としてもっと詳しく書こうと思います。

まだ「両手で最大4095まで数えることが出来るという話」を読んでいない人は何のことかわからないと思うので、こちらを先に読んでください。

結果から言うと、両手で表現できる数は少し直感的ではないルールを導入することによって9215まで数えることが出来るようになります。

また、両手だけを見て数が一通りに定まらず、表現としては完全とは言えないものの、手と自分の体の位置関係が把握できる状態では36863までは数えることが出来るようになりました。

では早速、幾つかの提案を見ていきましょう。

 

手の上下も考慮できるのでは?

まず、「手の上下を考慮すれば、数の最大値は二進数で二桁増える(10進数で4倍になる)」というものです。
この発想は筋が良いのですが、二つ問題点があります。

一つは、人体の構造的に表現するのが難しい数があるということです。
例えば、この手を表現するのはとても難しいです。

 

人差し指を折り曲げたままにすると、手首の可動域が驚くほど狭まることがわかりました。
自然に表現できないというのはあまり望まれるものではありません。

この両手の表現を保つためには、もうこの手はほとんど動かすことが出来ないというのも困りものです。

そしてもう一つが重要な理由で、手の上下を考慮に入れると、両手のみを見た時に二通りの解釈ができてしまうことです。これは完全な数え方と呼べるものではないです。

先ほどの例を見てみましょう。
次の写真は上下を逆さまにしたものなのですが、どちらが上かという情報がなければ二通りの数字に解釈するができます。

これは右手が左側にあるので、対面した相手が見た手で、

これは左手が左側にあるので、自分が見た手である。

という二通りの解釈があるのです。
これらが表す二つの数は、異なる数となります。

どちらが上かは明白に決まっているという仮定を置いてもいいですが、それは微妙なラインです。この両手が水平に配置されている場合などは、上が明確に定まらないこともあるからです。

僕の中では両手だけを見て一通りに定まる数え方と言えるのは4095までの数であるという位置付けにしたいと思います。

ただ、自分の体が相手に見えている時には、上下を考慮すると16384通りまではほぼ確実に伝わるということは言えます。

そして、手のクロスなども考慮すると、49151通りの数を数えることはできるようになりました。

自分が数える時は49151まで数えることが出来ると言っても問題はないでしょう。

 

手首を折り曲げるのはあり?

次に、「手首を折り曲げることによって、二進数で二桁増やすことが出来るのではないか。」という意見がありました。

これに関しては、手首を使ってしまっている点で、両手のみで数えているわけではないので、4095という最大値を塗り替えるものではないでしょう。

また、指を折りたたむ場合と違って手首を折る時は折りたたみきらないという点も問題です。

人差し指を折り曲げたままにすると、手首の可動域が驚くほど狭まるという先ほどと同様の問題もありました。

折り曲がっているという判断は、出来るだけ全ての人が同様の判断を下せることが大切です。

よって、これは数え上げ法としては相応しくないとしました。

 

親指に注目してみよう!

最後に、親指に注目することによって最大値を広げる方法を導入することにします。

人の手を見ると、上下は明らかに対照的ではありませんが、左右もまた対照的ではありません。それは親指だけが特別な位置についていることが主な理由でしょう。

そこで、親指の状態を「手の平に収まるようにたたむ」「人差し指にくっつけて伸ばす」「人差し指から離して伸ばす」といった三通りの方法を考えることができます。

こんな感じです。

この三種類の状態は手が表であろうと裏であろうと、他のどの指が曲がっていようと、判別可能であると思われます。

 

そして数え方の一意性(一通りに定まること)から正当な数え方だと言うことができるでしょう。

これによって、最大値の4095は9215まで増加します。

一意性について、詳しく見ていきます。
今回の数え方では、これまで議論があった一意性の問題とは異なる問題が生じます。
それは、三進数の位置の問題です。

今回、親指の状態を三つに分けただけなので、両手のみを見た時に、自分から見ているのか対面する相手から見ているのかということの判断ができなくなるという問題は新たに生じることはありません。

しっかりと一意性は確保されます。

それよりも、親指を三進数表記にしたことによる、数字の表現の一意性の方が気になるかと思います。

何故ならば、数字の数え上げとして、手の表裏を使用すると定めたので、親指の位置は変わりうるからです。
つまり、三進数で表現する位が変わることによって同じ数字を二回数えてしまうことが生じるかもしれないのです。

ただ、これについても問題はありません!

手の表裏が変わる時というのは最大の位の時とその一つ下の位の時だけです。

それらの位より小さい位で表される数の総数が等しければ、一つの数が二通りに表されることはないのです。
その場合、各指や手の平の位は次のようになります。

親指の位置によって4通りに分類でき、このような位の割り当てになります。

見にくいので拡大すると、例えば左上はこんな感じになっています。

一意性に関する説明が少し不足している気はしますが、この辺で説明を終わります。

 

マイナールールの導入について

繰り返しになりますが、言っておきます。
第一関節や第二関節を桁に入れてしまうのは、危険です。
人体の構造上、表現できない数が生まれるかもしれないからです。もしも自己流の数え上げ法を編み出すなら、その点は注意しておいてください。

また、隣同士の指と指をくっつけるか否か、というのも、親指以外に適用するのは人体の構造上適切ではないかと思います。

ちなみにもしも、人体の構造を超越した人がいれば、今言った方法をを使えば二進数で26桁増やすことができます。
つまり618475290623まで数えられます。

僕は現実的に9215まででいいです。4桁の数を全て表せないのはちょっとショックではあるけど。

 

実用に問題あり

前回の記事で登場した、両手クロス法、手の表裏逆法、先ほど登場した手の上下逆法を使うと、体と両手の位置関係が確認できる場合という条件付きで36863までは数え上げることができます。

もしも、必要に迫られたらどんどん使っていきましょう。

ただ、両手クロス法と手の表裏逆法と手の上下逆さ法共存させるのが難しくて、体勢をだいぶ頑張らないといけないものもあります。
これらはあんまり実用的ではないでしょう。

まあ楽して36863も数えられるわけはないですね。
あ、36863って上から読んでも下から読んでも36863ですね。全然関係ないですが。

さて、可読性という点を考えると、親指の数え上げは採用しない方がいいですね。正直。

あくまで理論値では9215ですが、実用的なことを考えると、前回の結論である4095を使用した方が良さそうです。

 

片手で数えられるのは

蛇足ですが、片手で数えられる最大の数は、二進数表記を使えば31ですが、手の表裏逆法を使えば63、親指の状態3個法を使えば95です。
ここが正当性のある論理的な値。

手の上下逆法を組み合わせると191です。
両手クロス法は、片手では使えませんね。

 

まとめ

冒頭で述べたように、両手では9215まで表現ができ、手と自分の体の位置関係が把握できる状態では36863まで数えることが出来るようになりました。

正直、4095の方法以降は考えるのがしんどかったですが、前回の記事は意外とニーズがあったので、今日もどこかで両手でもっと数を数えたがっている誰かに、この記事が届くことを願っています。

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